ピンクレディーがブーツフェチの根元

 筆者の幼年時代にブラウン管を賑わしたピンクレディー。47歳になるふたりが全国ツアーをしている。その模様を報じるドキュメンタリーで、記者に訊かれてケイが言ったのは、ピンクレディーになる瞬間はいつなのか、ということだ。
「ブーツをはいたとき。目線がぐっと高くなる」
 ブーツをはかれてしまうと、目線がつい低くなる筆者。なるほどと思った。
 ピンクレディーのブーツ、47歳のおばさんふたりが履いているものとは思えないほど美しく、見える。それは彼女たちふたりが、希有な体型の持ち主だからに違いない。真っ直ぐに地面から屹立した二本のブーツ脚。ひざで終わるブーツから丈までのあいだは、白い太ももが悦ばしくのぞいている。それはまるで世界の文明の交流の途だった、そう、あのシルクロードに匹敵する。ミニスカートの裾から始まる人間の野蛮な性欲、原初の体験は、脚を下りるにしたがってブーツすなわち文明と出会う。すべての性の爆発、生殖へのエネルギーは、高いヒールによって活動をそがれた細いブーツの爪先へと収れんし、そこで神になるのである。ブーツのなかで不健全にも熱く燃えるビザールな性欲。ピンクレディーのブーツに投射された私の性欲。私のラバー全身密閉フェティシズムへと至る、それは最初の出発点なのだ。
 それって、どうすか?
 Demaskのラバーマスクを出品したので興味ある方はどうぞ。今回はサイズが小さい使用済みのものです。よろしくおねがいします。

Text by Tetsuya Ichikawa
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