人はラバーをなぜ着るか

 今日はラバーのどこがいいのか、なんで人は汗だくで苦労して、ゴムの臭いぷんぷんのラバーなんぞを好んで着るのか。それを筆者の実体験も交えて話したい。
 まず結論から。ラバーで全身を覆うと、露出した部分の感度が何倍にもなって、そこに刺激を加えるととても気持ちよいからである。ご賢察の通り、露出した部分というのは性器とか、もともと感度が高い部分だ。もちろん露出していなくてもよい(女性とか)。
 肌は、5感のひとつ、触感を司る重要な器官である。全身の皮膚で、温度や湿度、痛み、かゆみ、触感を感知して脳に信号を送る。素っ裸だと、集中したい部分になかなか意識を集中できないものだが、ラバーを着てしまえば、その五感のひとつを大部分シャットアウトできるので、ある部分への集中がより容易になる。
 全部包まれていて、そこしか出ていない、いちばん感じたい部分しか露出させない、そういう感覚を物理的に感じられるというのがラバーのいちばんの特長だろう。
 筆者は今日試しに輸入してみた、1.2ミリというたいへんな厚さのラバーマスクをかぶってみた。このマスクは、口に穴が開いていない特注品だ。呼吸は目の穴と鼻に開けられた小さな穴からかろうじてするのみで、非常に苦しい。それを付けるとどういうわけか、ペニスが勃起してしまうのである。
 ラバーだからいいと言うよりもむしろ、何となく息苦しいのが興奮を誘うようである。これは発見だった。ラバーフェチのサイトへ行くと必ず窒息プレイみたいなのがあるが道理だ。苦しいと立つ部分があるのは人類普遍の法則のようである。
 聞いたことがある人は多いかも知れないが、首吊り自殺をした人はたいてい射精しているそうだ。これはもちろん都市伝説の域を出ない、ただの戯言なんだけれど、ラバーマスクの息苦しさにうっとりしながら、あながちこれはうそでも無さそうだと思った。
 窒息には十分ご注意を。

PS 昨日、メールマガジン「フェティッシュ・ヴォイス」では、市川哲也が一度撮影用に着用したキャットスーツを、ジャスト1万円でお譲りする旨ご案内申し上げました。こちらは完売となりましたのでご了承下さい。お買いあげいただいたお客様へ厚く御礼申し上げます。

Text by Tetsuya Ichikawa
Alt-fetish.com